商品やサービスのPRをする際、アスリートを広告へ起用する企業は多く見られます。しかし、アスリートを起用することでマーケティングにどのような影響を及ぼすのか、具体的なイメージが湧きづらい方も多いのではないでしょうか。
アスリートの起用におけるメリットやポイントが分かれば販促活動の方向性を決めやすく、スムーズな進行が可能です。
そこでこの記事では、アスリートを広告へ起用することについて、メリットや注意点などを解説します。
※目次※
- 企業がアスリートを広告塔として起用する5つの理由
- アスリートが広告起用される場面
- アスリートが広告起用される契約の種類
- アスリートを広告塔に起用する方法3選
- アスリートを広告塔として起用する際の3つのポイント
- アスリートを広告起用する際の2つの注意点
- まとめ
企業がアスリートを広告塔として起用する5つの理由
アスリートを広告塔として起用すると業績や認知度の向上などさまざまな効果を得られますが、どのような要因が考えられるのでしょう。
ここでは、アスリートを起用する理由を5つご紹介します。
消費者が感化されやすい
アスリートが広告塔として商材をアピールすると、熱心なファンはその商品やサービスの顧客になる可能性があります。好きなアスリートから影響を受けるファンは多く、アスリートが宣伝するものを購入しやすい傾向にあるためです。
また、多くのファンをもつアスリートに、イベントへ出演してもらうこともよいでしょう。売り出したい商材のPRをイベントの企画に盛り込むことで、今まで商品・サービスを知らなかったファンや、ターゲットに含まれないファンにもアプローチが可能です。
商材が強調される・盛り上がる
アスリートを広告に起用すると、商材のイメージや存在を強調できます。アスリートが使っているというだけで商品やサービスが目立つため、売上・業績の向上を見込めるでしょう。
また、認知度が高く評判のよいアスリートは、イベントに出るだけで盛り上がります。競技への意気込み・大切にしているルーティーン・ゲン担ぎ・プライベートの話など、アスリートが直接話す機会を設ければイベントは盛況に終わり企業のイメージも向上するでしょう。
信頼性が向上する
アスリートが使用したり身につけたりするものは、アスリート本人がその実力を認めている証とみなされ、信頼性が向上する傾向にあります。
また、ファンを含む消費者は、アスリートのイメージと企業のイメージとを重ね合わせることが多いでしょう。アスリートの好感度は、商品やサービス、引いては企業の印象へスライドされます。
長期的なブランディングにつながる
アスリートの起用は、企業や商品・サービスの長期的なブランディングにつながります。アスリートは芸能人と比較すると、世間から長く支持されやすいためです。
最近では1つのCMをシリーズ化させている企業も多く、長期間PRすることで印象を深く残せるでしょう。芸能人の場合は人気のブームがあり、陰りがでると話題性に欠けてしまう可能性があります。
海外向けにも有利に働く
海外で活躍するアスリートを広告に起用する企業が増えています。日本だけでなく、海外でも人気の高いアスリートを広告に起用すると、商品やサービスをグローバルにアピールすることが可能です。
例えば、メジャーリーガーの大谷翔平選手、プロスケーターの羽生結弦選手、サッカーの三笘薫選手も国内外共に注目を浴びています。このような選手らは世界で安定した人気があり、海外進出を考えている企業にとっては最適の広告塔といえるでしょう。
アスリートが広告起用される場面
アスリートを広告塔として起用する媒体には、テレビCM以外にもさまざまな種類があります。
宣伝を打つ商品やサービスの特徴、アスリートのイメージ・ファン層・好感度・認知度などあらゆる点を考慮し、多角度的に検討することがおすすめです。
スポーツブランドのイメージモデル
アスリートが起用される場面として、スポーツブランドのウェアやサービスのイメージモデルが挙げられます。イメージモデルを務めるアスリートを見ると、そのブランドを想起しやすくなるためです。
企業がアスリートを起用する主な理由は、商品やサービスのイメージ・認知度・売上を向上させることです。
ただし、有名なアスリートでなければ、ファンが少ないため売上を期待できない場合があるでしょう。
対策として、将来活躍を熱望されているアスリートの出身地に広告を展開し、街ぐるみで商材をアピールする方法があります。
イベント関連への出演
イベント関連への出演も、アスリートを起用する場面として挙げられます。スポーツイベントは、さまざまなメーカーが商品を宣伝する絶好の機会です。アスリートが起用されている商品を紹介することで販売促進の効果が高まるだけでなく、イベントの集客や盛り上がりにも関与します。
その他にも、講演会や交流会など、アスリートの知名度や経験・知識を活かしたさまざまな催事が開催されているため、一度参加してみることもよいでしょう。
アスリートが広告起用される契約の種類
アスリートとの契約には、スポンサー契約と広告契約とがあります。
スポンサー契約とは、企業がアスリートやアスリートの所属する団体に金銭や物資を支援する契約です。契約したアスリートや団体は、企業の商品を身につけることで広告塔の役割を果たします。商品への認知がファンの間で浸透し、売上の向上へつなげられるでしょう。
一方、広告契約とは、アスリート個人と広告起用の契約をするものです。契約したアスリートはテレビCMやWeb広告などに出演し、商品やサービスをアピールします。存在感や影響力、好感度などがある人ほど、商品やサービスの宣伝効果は高くなるでしょう。
アスリートを広告塔に起用する方法3選
「アスリートを広告で使いたいけれど、どのような方法でオファーをすればよいのか分からない」と悩まれている方もいるのではないでしょうか。
ここからは、アスリートへの具体的な連絡方法をご紹介します。
所属チームへ直接交渉
アスリートの所属チーム・団体が分かっている場合は、所属先へ直接交渉する方法があります。要望や熱意、企画の内容などを正確に伝えられ、また、相手の反応を直に確かめられることがメリットです。
一方で、所属先への問い合わせ・起用に向けた話し合い・広告イメージの説明・競合他社のリサーチ・報酬の交渉・スケジュールの管理・付随する事務手続きなど、契約に至るすべてを自社の力だけで行わなければなりません。手間や時間、人手などの多大な労力が掛かるため、本来行うべき業務に支障をきたすことがデメリットです。
マネジメント会社・事務所
アスリートと企業とのスポンサー契約では、アスリート専門のマネジメント会社や事務所が間に入り契約を行っていることがほとんどです。影響力のあるアスリートにはスポンサーがつくケースが多く見られます。一方で、アスリート自身が直接契約している事例は少ないでしょう。
吉本興業やホリプロなど、主に芸能人のマネジメントを行っている会社がアスリートのマネジメントをしている場合もあります。アスリートが所属するマネジメント会社や事務所を確認することがおすすめです。
キャスティングの代行業者
マネジメント会社とは別に、アスリートと企業との間に入り、企業のニーズに応じてアスリートをキャスティングする専門業者も存在します。
キャスティング会社は、アスリートのキャスティングから手配・契約までをトータルで行う専門の仲介業者です。起用したいアスリートが決まっていない場合でも、広告の企画内容や希望するアスリートのイメージを伝えると、要望に添った人物を選出してもらえます。
アスリートの選定や交渉、契約手続きなどに関してひとつでも不安のある場合は、キャスティング会社にすべて任せてしまうことも1つの方法です。
アスリートを広告塔として起用する際の3つのポイント
アスリートを広告塔として起用する際には、何に注意すればいいのでしょうか。
ここでは、起用における具体的な要点をご紹介します。
起用目的をはっきりさせる
アスリートの起用においてその目的をはっきりさせることは、広告を展開するうえで最も重要といえるポイントでしょう。なぜアスリートを起用するのかが明確でないと、起用した人物が商品やサービスのイメージにそぐわない場合があります。
確かな目的がないとアスリートのイメージが浮かばず、候補を絞り込めないこともあるでしょう。また、営業戦略の方針がまとまらない可能性もあります。
企画の立案が進まずスケジュール通りにことが進まない恐れもあるため、広告へ起用する目的は明らかにしておくことがおすすめです。
消費者のターゲットを絞る
どのような人に向けて売り出したいかを検討し、ターゲットを絞ることが重要です。ターゲットに合わせたアスリートを選ぶことで、宣伝効果を期待できます。
また、ターゲットの興味や関心、属性に合ったテレビCMやWeb広告を制作しやすくなるでしょう。ターゲット・商品・広告の三者が重なりあうことで、売上の向上を見込めます。
広告予算をある程度たてておく
アスリートの出演料は少額から高額まで範囲が広く、料金表や決まった金額はありません。トップアスリートの中には、かなり高額になる人も存在します。また、引退して「元」選手になると、金額は比較的下がる傾向にあるでしょう。
例えば、トップアスリートであればCMの出演料は300万円〜1億円、引退した選手であれば300万円〜1,000万円程度が多いとされていますが状況によって異なります。金額はスポーツの種類によっても変わるため、事前に予算を算出しておくとよいでしょう。
アスリートを広告起用する際の2つの注意点
アスリートを広告へ起用するにあたって、事前に確認しておかなければならないことがあります。
特に重要なことは2点あり、踏まえておかないとリスクを伴うため、交渉前に確認しておきましょう。
アスリートの過去に問題行動がないかを確認する
広告へ起用する予定のアスリートが、過去に薬物やドーピングなどの不祥事を起こしていないかを確認することが重要です。過去のことであれ、一度不祥事を起こしたアスリートは悪いイメージがついており、起用すると企業のイメージダウンにつながってしまう恐れがあります。
契約後に不祥事を起こしてしまった場合に備え、違約金やペナルティなどを事前に取り決めておくとよいでしょう。
競合他社に出演していないかをチェックする
基本的に、競合他社のCMや広告へ出演しているアスリートは起用できません。企業のイメージを混同させないために、他社との契約は結ばないよう取り決めている場合がほとんどです。
影響力のある有名なアスリートは、競合他社と広告契約をすでに結んでいる可能性があります。アスリートへ交渉する前に、他社の広告への出演実績がないかどうかを調べることが必要です。
まとめ
アスリートを広告に起用すると、さまざまな宣伝効果を得られます。商品やサービスのイメージに合ったアスリートを起用したいと考える方も多いでしょう。しかし、アスリートへ直接交渉し契約するためには、ノウハウやコネクションが無いと難しい場合が多く、断念するケースも少なくありません。
弊社では、さまざまな人材のキャスティングが可能です。アスリートの選定・交渉・契約、イベントの企画・運営などフルサポートいたします。アスリートの広告起用を検討している企業様はぜひご相談ください。
株式会社wonderXの特徴
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（参考: 『wonderX inc.』）
