タレントマーケティングは、近年多くの企業が採用しています。導入を検討している企業の中には、具体的な方法を詳しく知りたいマーケティング担当者もいるのではないでしょうか。
メリットや費用について事前に把握しておくことで、より効率的なマーケティングを実践できます。また、リスクを回避するためにもタレントマーケティングの知識を蓄え、情報を正しく理解することが重要です。
そこでこの記事では、タレントマーケティングについて分かりやすく解説します。
※目次※
- タレントマーケティングとは
- タレントマーケティングを導入する4つのメリット
- タレントマーケティングを導入する5つのデメリット
- タレントを起用する方法
- タレントを起用する際の費用・項目
- タレントマーケティングを成功させるには
- まとめ
タレントマーケティングとは
「タレントマーケティング」とは、起用するタレントのもつ影響力や好感度を活かし、自社ブランドや商品に反映させる手法です。
「タレントマーケティング」は、広い意味では自社に合った人材を起用することを指します。「タレント」は本来「才能」という意味であり、現在では「芸能人」を指す言葉として使われることが一般的です。
本記事では、「タレントマーケティング」の定義を、自社の広告塔にタレント(芸能人)を起用することとして解説します。
インフルエンサーマーケティングとの違い
タレントマーケティングとインフルエンサーマーケティングとの違いは、その媒体にあります。タレントと呼ばれる人の主な活躍場所はマスメディアです。そのため、タレントマーケティングはマスメディアを主体にしています。
一方で、インフルエンサーマーケティングは各々のSNSが主な舞台です。SNS上で影響力のある人物へ依頼し、自社に関する情報の発信やユーザーとの交流を請け負ってもらいます。
タレントマーケティングを導入する4つのメリット
多くの企業がタレントマーケティングを導入している理由はメリットがあるためです。
ここでは、導入における4つのメリットを紹介します。
自社ブランドの認知度・好感度を高められる
自社ブランドへの認知度や好感度の上昇を狙える点は、大きなメリットです。芸能人は世間一般に広く知られている存在であり、多くの人の目を引き付けます。そのため、彼らが身に着けているものや扱っている商品について、多くの消費者に印象づけることが可能です。
また、印象のよいタレントを起用することで、自社の評判を上げられます。起用したタレントのもつイメージと自社ブランドのそれとが近しくなる傾向にあるためです。
新規顧客の獲得と市場の拡大を期待できる
新規顧客の獲得と市場拡大の効果がある点もメリットです。タレントを起用すれば、彼らのファンに自社ブランドを認知させられます。
多くのファンを抱えるタレントであればあるほど、新規顧客を獲得できる可能性は高くなるでしょう。商品のターゲット層とタレントのファン層を一致させることで、その確率はより上昇します。
また、ターゲット層に含まれないファンへもアプローチできるため、従来の発信だけでは届かなかった層にもPR活動が可能です。
CMやプロモーションが話題になりやすい
タレントは、メディアやファンの注目を集める存在です。そのため、彼らの出演するCMやプロモーションは話題になりやすいといえます。メディアに取り上げられる機会や、SNSで拡散されるチャンスが増えるでしょう。
また、イベントへの集客効果も高くなります。タレントに会うことが目的であっても、多くの人を動員するためには有効な手段です。イベントの規模が大きくなれば、それだけ企業の価値もアップします。
生産性が上がる
生産性が上がることもメリットです。認知度が向上して売上がアップすれば、従業員の給与に反映されることもあるでしょう。従業員のロイヤリティが得られれば、モチベーションも向上します。
また、収益が増えることで労働環境の改善や作業の効率化を図ることも可能です。タレントの起用によって生産性が向上し、好循環が生まれやすくなるでしょう。
タレントマーケティングを導入する5つのデメリット
タレントマーケティングにはデメリットも存在します。導入前にリスクを理解しておくことで、安全対策や心構えができるでしょう。
ここでは4つのポイントを挙げ、それぞれ詳しく解説します。
高額な費用がかかる
芸能人の起用は、タレントの人気や好感度の高さに比例して高額になっていきます。
ただし、有名なタレントであるほど影響力も絶大です。反対に、それほど認知度がないタレントを起用しても、充分な効果を得られない可能性もあります。
売上の見込みを検討した上で、先行投資と思えるかどうかが判断の重要なポイントになるでしょう。
契約内容の確認や交渉に時間がかかる
契約の際、内容の確認や費用の交渉に時間がかかる点もデメリットです。タレントの起用には期間や肖像権の取り扱いなど、取り決めることが多くあります。また、大きな金額が動くことも要因のひとつです。
ただし、契約内容を細部まで擦り合わせていなければ、トラブルが生じた際に信用問題へと発展しかねません。
契約には細心の注意を払う必要があるため、準備には相応の負担がかかることをおさえておきましょう。
タレントのイメージに左右される
売上やブランドのイメージが、タレントの好感度に左右される点もデメリットのひとつです。起用時に人気のあったタレントでも、その後急激に落ち込むことが考えられます。
また、スキャンダルを起こしたり、巻き込まれたりする可能性もあるでしょう。ネガティブなイメージがつけば、タレントマーケティングはむしろ逆効果になります。
トラブル・炎上を避けるためにはタレントを慎重に選定し、契約後も厳重なリスク管理が必須です。
他社でも起用される可能性がある
起用したタレントが、競合他社のマーケティングに採用されることも考えられます。業界が同じであれば、求めるイメージやターゲットが重なるためです。
同一のタレントが類似する商品の広告塔になれば、タレントマーケティングの効果は薄れてしまいます。特定の商品イメージとの結びつきが弱くなり、消費者の印象に残りづらくなるでしょう。
同業他社からの依頼は断るように、契約で取り決めることをおすすめします。
企業イメージと一致しないことがある
企業のイメージと一致しないことがある点もデメリットです。担当者が慎重に選定して起用したつもりでも、世間は違和感を感じることがあります。このようなケースでは消費者に不快感を与えやすく、混乱を生じることもあるでしょう。
選定時にはタレントのもつ世界観をよく吟味し、自社との共通点が多い人物を探すことが重要です。また起用後には、両者の価値観をよく擦り合わせるとよいでしょう。
タレントを起用する方法
タレントを起用する際の方法には、
- 芸能事務所に依頼する
- キャスティング会社に依頼する
- サブスクリプションサービスを利用する
などがあります。
実績のある大規模の企業であれば、事務所に直接かけ合う方法でも受け入れてもらえるでしょう。
一方、まだ若い企業の場合は信用がないため、キャスティング会社に依頼する方法が無難です。契約から出演まで、体系的なサポートを提供してもらえます。
ただし、支払いは一括で請求されることが一般的です。高額になることもあるため、資金に不安があるときはサブスクリプションサービスを検討してみましょう。
タレントを起用する際の費用・項目
タレントを起用する際の費用は決まった料金プランがあるわけではなく、タレントの知名度や企画の内容、契約の期間などに応じて算出されます。また、芸人・アイドル・俳優など、タレントが所属するジャンルによっても異なるでしょう。
以下は、起用する際の費用の目安です。
- 主役級のタレント数百万円
- 知名度の高いバラエティタレント数百万円
- マイナーなタレント数十万円
起用にかかる費用の他、契約時に交渉すべき項目には、
- 契約期間
- 使用する媒体や範囲
- 契約の制限(競合のブランドと契約しない等)
などが挙げられます。
契約の内容はタレント個人によって異なるため、合意の上で進めることが重要です。
タレントマーケティングを成功させる方法
タレントマーケティングを成功させるためには、どのような点に気をつければよいのでしょうか。
ここでは、5つのポイントを挙げて解説します。
コツを理解しておくことで、最大限の効果を得られるでしょう。
長期的なパートナーシップを目指す
単発ではなく、長期的な関係性を築くことは重要なポイントです。起用が長期にわたるほど、タレントのイメージと自社のイメージとの結びつきが強固になります。ブランドの顔としての認識を定着させるためには、ある程度の時間を要することをおさえておきましょう。
また、契約期間が長くなれば、その分タレントとの信頼関係も強くなります。良好な関係を維持することで、自社のコンセプトや理念についてより深い理解が生まれるでしょう。
起用の目的や抱いているイメージを共有する
起用の目的や企業の抱いたイメージを、タレントと共有することも重要です。周知することでタレントは何を求められているかを理解できます。
たとえば、コミカルなキャラクターを売りにしているタレントが、どのプロモーションでもコミカルな動きを求められているとは限りません。ギャップを狙った演出である可能性もあります。
クオリティの高いものを生み出すためには、企画のイメージを充分に共有する必要があるでしょう。
ターゲットや市場について共有する
自社のターゲットや市場での立ち位置について、タレントと共有することも有効です。表面上の演出だけでなく自社の狙いに関して根本的な理解を促すことで、消費者のニーズに訴えかけやすくなります。ターゲットの嗜好を理解した上でプロモーションを行えば、より話題を呼ぶものになるでしょう。
タレントに自社への深い理解があれば、シーズンごとに演出が変わっても企業側の意図がスムーズに伝わります。
その他のマーケティングと統一性をもたせる
マーケティング全体で統一感をもたせることは、成功させるためのポイントのひとつです。タレントマーケティングとその他のマーケティングイメージにばらつきがあると、ブランドの世界観に一貫性がなくなります。
結果として、ブランドイメージを定着させる効果が薄れてしまうでしょう。また、PR活動とイメージに違和感が生じる可能性もあり、熱心なファンの獲得が難しくなります。
タレントの印象に引っ張られるのではなく、自社のコンセプトや理念に基づいたプロモーションにすることが重要です。
リスク管理を徹底する
タレントの起用において、リスク管理の徹底は重要事項です。選定の際は本人の雰囲気だけでなく、身辺や背景まで調査することをおすすめします。契約の段階では取引内容を両者でよく確認し、明文化しましょう。
不測の事態が生じた際の対処や処遇についても予め設定し、共有しておきます。明確な取り決めがあれば、トラブルが起きた際にも早急な対応が可能です。ダメージを最小限におさえられるでしょう。
まとめ
タレントマーケティングとは、自社の広告塔としてタレントを起用するマーケティング方法です。好感度の高いタレントを採用することで、ブランドのイメージアップを図れます。
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(参考: 『wonderX inc.』)