幅広い世代に人気のTikTokに広告を出したいと考えているものの、TikTokに出稿する際にかかる費用について気になるのではないでしょうか。
TikTok広告はいくつか種類があり、課金方法も複数あります。基本内容を把握すれば、自社にあった広告を適切な費用で出せるでしょう。
この記事では、TikTok広告の種類や費用、広告を出す手順や注意点について解説します。
※目次※
- TikTokとは
- TikTok広告の種類
- TikTok広告にかかる費用(課金方式の種類)
- TikTokの広告費用を抑える方法
- TikTokで広告を出す手順【5STEP】
- TikTokで広告を出す時の注意点
- まとめ
TikTokとは
TikTokとは短い動画をシェアできるスマートフォン向けのSNSです。最大3分までの動画が投稿できます。(2023年8月現在)
個人が手軽に自分の歌や踊りを披露したり、おすすめの商品や何かの方法を教えたりするために使われるSNSです。
TikTokは若者に人気がありますが、実は日本では30代・40代の割合も一定数あります。広い世代で利用されているSNSといえるでしょう。
(参考:『令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書 <概要> 令和4年8月』)
TikTok広告の種類
TikTokに広告を出すにあたって、広告の種類を知る必要があります。広告は全部で4種類です。それぞれで表示される場所や表示のさせ方が異なります。
それぞれの特徴を知って最適な方法を選びましょう。
起動画面に出る広告
起動画面に出る広告は、TikTokのアプリを起動した際に全画面に表示される広告です。
非常にインパクトがありますが、画像とGIFアニメーションのみという制限があります。動画広告の表示はできません。
起動画面広告は、1日1社限定という制約があります。広告枠は高額で、1,000回の表示につき500~1,000円程度です。全体で500万円程度の費用が必要といわれています。
十分な広告予算があり、新しい商品やサービスを短期間で多くのユーザーにアプローチしたいときにおすすめです。
インフィード広告
インフィード広告は、おすすめ欄に表示する動画広告です。5秒から15秒の動画を、通常の動画のように表示します。ユーザーからはいいねやコメントが届く点が特徴です。
通常の投稿と見た目が変わらないため、違和感があまりなく、受け入れられやすい広告です。おすすめに表示されると、多くの人に視聴されやすくなります。
商品の販促やキャンペーンなど、あらゆる目的を持った広告に向いているでしょう。
ユーザー参加型広告
TikTokでは、「ハッシュタグチャレンジ」とも呼ばれるキャンペーンの開催が可能です。
最初は、広告主の企業がTikTokと共に企画し、お題となるハッシュタグを決めて告知を行います。ユーザーがそのハッシュタグを使用して動画を投稿することで、動画が拡散され、商品やサービスが広く知れ渡るという広告メニューです。
ユーザーやインフルエンサーが作成する投稿のため、親近感が湧きやすい点が特徴です。シェアや拡散により大きな成果を見込めます。
ただし、費用は高額です。1,000万円を超えるケースもあります。
運用型広告
運用型広告は、広告専用のアカウントから動画コンテンツを配信する広告です。広告運用プラットフォーム TikTok For Business を利用します。
一般投稿と同じ枠に配信される広告です。そのため、ユーザーに広告だと認識されにくいという特徴があります。
運営者が自ら期間や課金方法・ターゲットを設定して配信できます。
また、他の広告手段より少ない費用で運用できるというメリットがあります。予算に制約があるプロモーションや試行錯誤が必要な場合に有効でしょう。
そのほかにも、TikTokが運営する「TopBuzz」「BuzzVideo」にも配信できるため、幅広いリーチをとれる点も魅力です。
TikTok広告にかかる費用(課金方式の種類)
TikTokは、投稿内容によってユーザーの反応が変わります。内容やハッシュタグ、フォロワーの数やリアクションを考慮した課金方法の選択が必要です。
ここからはTikTok広告の課金方式による費用の違いと、それぞれのメリットとデメリットを解説します。
契約期間による固定費用
契約期間による固定費用は、契約期間に応じた金額がかかる方式です。
インプレッションやクリックなど、ユーザーのアクションの数で費用は左右されません。予算が決めやすいところがメリットです。ユーザーが多く反応すると、費用対効果は高くなるでしょう。
ただし、まとまった大きな金額の負担が必要です。期間の決まったキャンペーンや、一定の成果を得られると分かっているときに選択するとよいでしょう。
クリック数に応じてかかる費用
クリック数に応じてかかる費用は、ユーザーが広告をクリックした際に課金が発生する方式です。入稿するクリエイティブや他社の出稿状況によって変動しますが、1クリックあたり30円から100円が目安です。
広告をクリックするユーザーは、広告に対して興味や関心があるため、無駄な費用の発生を抑えられる広告方式です。
表示回数で加算される費用
表示回数で加算される費用は、広告表示(インプレッション)の回数に対して課金されます。
表示されても興味がないユーザーには効果がありません。そのため、費用が無駄になる可能性が高くなります。
その代わり、クリック数に応じてかかる費用と比べると単価は控えめです。1,000回表示につき100円から1,000円程度かかります。クリック率が高いクリエイティブがある場合は、こちらを選択すると良い費用対効果が見込めます。
再生数で課金される費用
再生数で課金される費用は、一定時間以上の再生数で課金されます。つまり、広告をスキップしたユーザーに対して費用は発生しません。そのため、高い費用対効果が期待できます。
動画を制作費用する費用がかかりますが、画像広告よりも動画広告の方がユーザーに伝えられる情報量は多くなる点がメリットです。
TikTokの広告費用を抑える方法
TikTokの広告費用は決して安くありません。できれば安く抑えたいものです。ここからは、広告費用を抑える方法を解説します。
ターゲットや商材を最適化する
広告が自社のターゲットに届いていないと、せっかくの広告も意味がありません。特に、表示回数による課金は、投じた広告費の多くが無駄になります。
広告効果を高めるために、ターゲットや商材は最適化をしましょう。ターゲットの年齢・性別・地域を明確に決めて、それらの層に響く商材や訴求力のある表現方法を厳選します。
最適化クリック課金型(oCPC)を活用する
最適化クリック課金は、広告セット単位で機械学習を行い、クリック単価を自動で調整する方法です。機械学習が完了すれば、1コンバージョンあたりにかかる費用が低くなるようにクリック単価を自動で調整してくれるため、運用にかかる手間を削減できることがメリットです。
ただし、学習に必要なデータが蓄積されるまで運用が安定しないことがあるため、その点には注意が必要です。
大量発注・継続発注で広告代理店に割引を依頼する
広告代理店に依頼する場合は、継続出稿もしくは大量発注を行うこと条件に手数料の割引に応じてくれることがあります。
出稿予定金額が多い場合は、割引に応じてくれるかどうか事前に確認しておくとよいでしょう。
広告代理店と相談して、費用対効果が高まる条件を探してください。
起用するインフルエンサーのキャスティングを最適化する
商材のジャンルと相性の良いインフルエンサー・TikTokerを起用すると、費用対効果の高いプロモーション施策を実現させられるでしょう。
いくら広告にお金を使っても、十分な効果が得られなければ意味がありません。適切なインフルエンサーを起用して、広告や宣伝に利用することが大切です。
ただし、適切なインフルエンサーの起用にはノウハウや知識が必要です。困ったときは、インフルエンサーに特化したキャスティング会社への依頼も検討してみましょう。経験や実績が豊富なキャスティング会社へ相談すれば、最小限の費用で最大限の広告効果を生み出せます。
TikTokで広告を出す手順【5STEP】
TikTokで広告を出すには、どのようにすればよいでしょうか。
広告の種類によって手順は異なります。おすすめはTikTok For Businessによる配信です。
ここからはTikTok For Businessを使用した手順(運用型広告の場合)を解説します。
①TikTok For Businessのアカウントを作る
TikTok for Business のサイトにアクセスし「今すぐ広告アカウントを作成」をクリックします。その後、メールアドレス、パスワード等を設定したのち、アカウント情報を入力してください。
会社情報・支払い方法などの入力をした後は、「簡易モード」を選択して基本の設定をします。「カスタムモード」にするとより複雑な設定が可能です。
(参考: 『TikTok for Business』)
②目標・オーディエンス・予算・スケジュールを設定する
アカウントを作成した後は、広告に関する以下の設定をします。
- 広告の目標
- オーディエンス
- 予算とスケジュール
広告の目標は、LPへの流入・フォロワー数・問い合わせ・サイトのコンバージョンなどの期待する結果について入力してください。
オーディエンスは、ターゲットが明確な場合は「カスタムオーディエンス」を選択して必要な設定をします。
③広告を作成する
動画広告は自社で制作する以外に、広告代理店に制作を依頼する方法もあります。
自社制作の場合はTikTokの編集機能を使用するか、動画制作ツールを使用しましょう。
- 担当者のスキルレベルに合っているか
- ツールの使いやすさ
- テンプレートの種類が多い
- テンプレートのデザイン傾向が自社にマッチしている
上記を基準にツールを選ぶとよいでしょう。制作した動画は、広告マネージャーからアップロードするか、TikTokアカウントにログインしてアップロードします。
④広告の情報を入力する
対象広告の各種設定を、広告セットとして作成します。入力する情報は以下のとおりです。
- プロモーション目的(アプリ/Web)
- プレースメント(配信先)
- ダイナミック広告を使用するか否か
- 配信対象ユーザー(地域・性別・年齢等)
- 興味や行動によるターゲティング
- ユーザーの利用デバイス
ターゲティングの設定は種類が多く、対象ユーザーを細かく設定できます。
⑤支払い金額と支払い方法を選択する
広告マネージャーで支払い金額を設定します。支払い方法はクレジットカード・デビッドカード・ペイパルが選択可能です。カード情報を入力して認証されれば設定が完了します。
TikTokで広告を出す時の注意点
TikTok広告を出す際の注意点として挙げられるものは以下の通りです。
- ターゲットの事前確認
- 出稿する際の制限事項
- 他SNSとの出稿料金の違い
これらの注意点を解説します。せっかくの広告費を無駄にしないためにも、押さえておきましょう。
出稿には複数の制限がある
出稿における制限として、以下が挙げられます。
- 既存の楽曲は使用不可
- 出稿後の修正不可
- キャンセルの場合の返金はなし
楽曲は、オリジナル作成または商用利用可の著作権フリー音源であれば使用可能です。
また、出稿後の修正は一切できません。キャンセルしたい場合、出稿は中止できても支払いは発生します。制限事項をよく確認してから、出稿を申し込みましょう。
最低出稿料金が他のSNSに比べて高い
TikTokは動画配信という点もあり、広告の最低出稿料金は他のSNSに比べると高く設定されています。
費用を抑えたい場合は、他のSNSを使った方が良いかもしれません。
まとめ
TikTokには、10代から40代までの幅広い年代のユーザーがいます。
TikTokに広告を出すときは、最初にターゲットと広告の種類を見極めましょう。
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(参考: 『wonderX inc.』)