不動産のキャンペーンは、どのような企画にすれば効果を出せるのでしょうか。
さまざまな事例を参考にすることで、ポイントをつかむことが可能です。
そこでこの記事では、従来型のキャンペーンの事例とInstagramを活用した事例をご紹介します。
※目次※
- 従来型の不動産のキャンペーンとは
- 従来型の不動産のキャンペーン事例
- Instagramを活用した不動産のキャンペーンとは
- 不動産のInstagramキャンペーン成功事例
- 不動産のキャンペーンをする際のポイント
- まとめ
従来型の不動産のキャンペーンとは
従来型のキャンペーンは、「モデルハウスや住宅展示場へ、顧客が足を運びたくなるように促すこと」と「物件の成約促進」を目的として実施されます。
数十年前から現在に至るまで、従来型のキャンペーンを展開している不動産業者は少なくないでしょう。
従来型の不動産のキャンペーン事例
従来型のキャンペーンの内容はさまざまです。
ここでは、主なものを6つご紹介します。
来場時プレゼント
モデルハウスや住宅展示場などへの来場者に特典を提供するキャンペーンです。来場を促す効果だけでなく、来場時におもてなしされたような好印象を与える効果も狙えます。
来場さえすれば特典を提供する場合もありますが、来場に加えて以下のような点を条件としている場合も珍しくないでしょう。
- アンケートを記入する
- 物件の購入を検討中である
- 来場の予約をしている
また、特典の内容は以下のものが一般的です。
- ドリンク
- 菓子類
- タオル
- ギフトカード
- 洗剤
最近では、デジタルポイントを進呈するケースもあります。
成約時プレゼント
入居や購入を決めた際にプレゼントをするキャンペーンです。家電や家具など比較的高額なものが多いでしょう。
家電は提供する品物があらかじめ決まっているケースもあれば、「◯万円分」と金額が提示されるケースなどさまざまです。家具はモデルルームの展示品である場合もあります。来場時特典と同様、デジタルポイントを進呈するキャンペーンも増えてきました。
紹介特典
紹介特典は「紹介者のみに特典を贈呈」と、「紹介者と紹介された人の双方に特典を進呈」の2パターンがあります
いずれも特典額は高く設定されている場合が多いため、品物ではなくギフトカードや現金還元の場合がほとんどです。紹介された人へは、成約時に割引をする場合も少なくありません。
特典額は1万円から10万円の設定が一般的でしょう。ただし、購入した金額によって異なります。
敷金・礼金無料
「無料」「0円」という文字はインパクトが強いため、「敷金無料」や「礼金0円」などのキャンペーンは高い効果を得ることが可能です。
また、敷金・礼金ではなく「◯ヶ月フリーレント」という期間限定で家賃が無料になるキャンペーンもあります。認識の不一致を防ぐために、共益費込みの家賃なのか・フリー開始時期は契約後なのか入居後なのかなど、キャンペーン適用条件を明確にしておくことが重要です。
なお、敷金とは退去の際の現状回復に掛かる費用として、契約時にあらかじめ預ける金額のことです。「敷金無料キャンペーン」では、この「あらかじめ預ける金額」が無料になります。原状回復に掛かる費用が無料になるわけではありません。したがって、退去時に現状回復作業が必要となった場合は、作業費を実費で支払ってもらうことになります。費用を巡るトラブルを回避するため、敷金無料キャンペーン中に契約を結ぶ際は、賃貸借契約書における敷金額の変更を必ず行いましょう。
引越し費用負担
新居を検討中の方にとって、引越し費用も大きな出費となります。その費用を負担するキャンペーンは魅力的といえるでしょう。
基本的には、不動産会社と取引のある引越し業者の利用を条件としています。その他の条件は不動産会社によってさまざまです。同市内間の引越しを条件に全額を負担するキャンペーンもあれば、全国一律で20%を負担するようなものもあるでしょう。
ほとんどの引越し業者は、数種類のプランやオプションを用意しています。キャンペーン適用の範囲を「基本料金から割引」「段ボール50枚までプレゼント」などあらかじめ詳細に設定し、顧客へ提示しておくことが重要です。顧客との認識のズレから生じるトラブルの回避につながります。
学生・新社会人応援
「学生・新社会人応援」は、ターゲット層を絞ったキャンペーンです。ターゲットは、学生・新社会人以外にも、新婚や子育て世帯などがあります。
よくあるキャンペーンの内容には、以下のようなものが挙げられるでしょう。
- 家具や家電のプレゼント
- 初期費用減額
- 家賃減額
- ギフトカードプレゼント
Instagramを活用した不動産のキャンペーンとは
ビジュアルに特化したInstagramは不動産のプロモーションと相性がよく、Instagramを活用したキャンペーン(Instagramキャンペーン)も近年では定番化しています。
Instagramキャンペーンの主な目的は、認知度を高め潜在顧客を増やすことです。目的を達成できるよう、キャンペーン応募の条件には「アカウントフォロー」「メンション投稿をする」「ハッシュタグ投稿をする」などが設定されています。
不動産のInstagramキャンペーン成功事例
Instagramキャンペーンの企画は、従来型よりも企業の特色を出しやすい点が特徴です。
本章では、2023年に実施されたキャンペーンのなかからタイプの異なる事例を集めました。各キャンペーンのポイント解説とあわせてご紹介します。
住友林業|オーナー限定キャンペーン
住友林業で建てた住宅を投稿すると、抽選で豪華プレゼントが10名に当たる「オーナー限定投稿キャンペーン」です。
このキャンペーンで期待できる効果は、以下のものが考えられます。
- UGC生成を促す(UGC=ユーザーの手によって作られたコンテンツ)
- マイホームの購入を検討中の方へPRできる
- 住友林業で家を建てた人のリアルな暮らしを見られるため、モデルハウスに行かずともイメージしやすくなる
- 企業に対する信用度や安心感が高まる
キャンペーンの応募条件は以下のとおりです。
- 住友林業公式アカウントをフォロー
- キャプション内でメンションをする
- キャプション内に企業名ハッシュタグ「#住友林業」と、オリジナルハッシュタグ「#我が家はすみりん」をつける
- 自宅のお気に入りスポット写真を投稿
Instagramの投稿に慣れている方には、この条件は容易といえます。多くの参加者を募りたい場合、応募条件のハードルは低く設定すると効果的でしょう。
オリジナルハッシュタグを用意したこともポイントです。自ずと他の投稿との棲み分けができ、ハッシュタグ検索をすれば住友林業で建てられた住宅を誰でも見られます。
野村不動産パートナーズ|アンケート&フォローキャンペーン
リフォームに関するアンケート(個人情報含む)に回答し、公式アカウントのフォローをした人の中から抽選で500名にギフトカード500円分をプレゼントするキャンペーンです。
Instagramでこのキャンペーンを知った方は、アンケート回答用のURLをタップしHPへ飛ぶ仕組みとなっています。逆に、HPで知った方をInstagramへ誘導する仕組みです。
このキャンペーンで期待できる効果は、以下のものが考えられます。
- マーケティングに必要な情報の収集ができる
- フォロワー数の増加を見込める
キャンペーンの応募条件は以下のとおりです。
- アンケートの回答
- 公式アカウントのフォロー
キャンペーンの応募条件が至ってシンプルな点と、当選人数の多さが特徴的といえるでしょう。アンケート調査を主な目的としていることがうかがえます。
東急不動産|フォロワー限定投稿キャンペーン
公式アカウントの開設1年を記念する形で開催されました。「春の感謝キャンペーン」と題した、フォロワーへのプレゼントキャンペーンです。「リゾート施設ご利用券5,000円分」と「東急プラザギフトカード5,000円分」の2種類が用意され、それぞれ50名に抽選で当たります。商品の希望はコメント欄でできる仕組みです。
このキャンペーンで期待できる効果は、以下のものが考えられます。
- フォロワー数の増加
- エンゲージメント数のアップ
キャンペーンの応募条件は以下のとおりです。
- 公式アカウントをフォロー
- コメントすると当選確率アップ(希望商品は指定の絵文字で意思表示。リゾート:温泉マーク、ギフトカード:リボン付きBOXマーク)
東急は不動産業だけでなく、交通・リゾート・生活サービス事業も展開している企業です。コメント欄に希望商品の記入を促している理由は、エンゲージメント数のアップだけでなくマーケティングへの活用も考えられます。
豊田ホーム愛知|見学会参加キャンペーン
オンライン見学会への参加キャンペーンです。豊田ホームで家を建てられた方の自宅からインスタライブを行い、参加者へは抽選でプレゼントが用意されています。配信日時は土曜日の午後9時からで、視聴者の参加しやすい時間帯に設定していることも特徴です。インスタライブの視聴者獲得という効果がこのキャンペーンで期待できます。
キャンペーン応募条件は以下のとおりです。
- インスタライブ中にプレゼント応募方法を発表
インスタライブは、Instagram上でリアルタイムに顧客とつながる手段です。視聴者は豊田ホーム愛知が実際に手がけた住宅を見学しながら、その場で随時質問をすることもできます。顧客が実際の家のイメージを膨らませやすくなることや、顧客の生の声を聞けることはメリットといえるでしょう。
不動産のキャンペーンをする際のポイント
不動産のキャンペーンを企画する際には、どのようなポイントを抑えるとよいのでしょうか。
ここでは、キャンペーンを行う際の要点をご紹介します。
キャンペーンの目的を明確化する
キャンペーンは、目的を明確化させた上で内容を決めなければ効果は得にくいといえます。その点、従来型キャンペーンの目的は「来店・来場」「成約」と明らかで、企画しやすいでしょう。
Instagramを活用したキャンペーンは、さまざまな目的を設定できることが魅力です。しかし、目的が不明瞭なままでは狙いを定めることが難しく、効果的なキャンペーンとなる可能性は少ないでしょう。
認知度の向上・フォロワー数の獲得・エンゲージメント数のアップ・UGCの促進など、何を目的とするのかを明確に決めることが重要です。
Instagramの場合、ガイドラインに従う
Instagramには独自のガイドラインが存在します。Instagramを活用してキャンペーンをする際には、このガイドラインに従うことが必要です。
以前は、キャンペーンで賞金や金券を贈ることがNGとされていました。現在(2023年8月時点)のプロモーションガイドにおいては条件付きで可能とされています。ただ、コミュニティガイドライン上では現在も現金や現金同等物の提供はNGです。そのため、キャンペーンであっても賞金や金券の提供はグレーという見方もあります。
ガイドラインは更新されることがあるため、キャンペーンを打ち出す度に確認しましょう。
対象者に動いてもらいやすい設定にする
キャンペーンを企画する上で、消費者の行動を理解することは重要です。いくら豪華プレゼントが用意されていても、キャンペーン応募のハードルが高ければアクションを起こす人は少ないでしょう。魅力的なキャンペーン内容だとしても、新居を探す必要がない時期の人にとっては無意味です。
消費者の行動を理解していれば、キャンペーンの効果が出やすい実施タイミングや応募条件のハードル設定を見定められる可能性が高くなります。
消費者から人気を集めるインフルエンサーを起用するという手もあります。好感度の高いインフルエンサーを起用すれば、キャンペーンに関する印象もよくなるでしょう。
ただし、適切なインフルエンサーを選ぶときは知識やノウハウが必要です。悩んだときは、インフルエンサー起用の実績が豊富なキャスティング会社への依頼をおすすめします。
まとめ
近年の不動産キャンペーンは、従来型に加え、Instagramを活用することも主流となりました。Instagramキャンペーンで効果を出すためには、日頃からこまめにインスタ運用をすることも必要です。
弊社wonderXは、SNSマーケティングを強みとしたPRプロモーションを得意としています。クライアント様が求める効果を出せるよう、最適なマーケティングプランを企画・実施させて頂きます。
キャンペーンの実施でお困りの際には、ぜひお問合せください。
株式会社wonderXの特徴
- Instagram以外にもYouTube、X(旧Twitter)、TikTokなどあらゆる媒体でのPRが可能
- 企画設計、アクティビティの実施、PDCA運用まで一気通貫なサポートを展開
- さまざまなジャンルのタレントを起用したPRプロモーションも可能
(参考: 『wonderX inc.』)