VTuberの企業案件への起用が増えてます。アバターを活用し、さまざまな表現方法を可能にするVTuberによるPRは、今後さらに発展していくでしょう。
今回の記事を読むと、VTuberへの企業案件の依頼方法や費用、選び方が分かります。VTuberの特性やメリットを把握して、案件への起用を検討しましょう。
※目次※
- VTuberとは
- 主な人気VTuber
- VTuberが企業案件に起用される理由
- VTuberを企業案件で起用する時の費用
- VTuberを企業案件で起用する方法
- 企業案件を依頼するVTuberの選び方
- VTuberとの企業案件事例
- まとめ
VTuberとは
VTuberとは「Virtual YouTuber」の略称です。2Dや3Dで表現される架空のキャラクターの姿で、YouTubeの動画投稿やライブ配信をする動画配信者を指します。
自分の顔をネット上に出さないため、「恥ずかしい」「周りに知られたくない」と思う人でも動画配信が可能です。アバターは自在にカスタマイズでき、「なりたい自分」を設定できます。
機材を用いると自分の表情や手足の動きをアバターにトレースでき、生きているようなリアリティを出せる点が特徴です。
主な人気VTuber
主な人気VTuberを紹介します。
・キズナアイ
キズナアイはVTuberの元祖と呼べるキャラクターです。彼女が初めて「バーチャルYouTuber」を名乗ったことでVTuberという用語が生まれました。活動開始は2016年12月です。
現在は活動休止中ですが、「歌ってみた」やトークなど多彩なジャンルを投稿していました。YouTubeのチャンネル登録者数は302万人です。(2023年9月現在)
・ときのそら
ときのそらは2017年9月7日に活動を開始したホロライブプロダクションに所属するVTuberです。バーチャルアイドルでもあります。活動当初からの目標は「横浜アリーナでのライブ」です。
登録者数113万人(2023年9月現在)のYouTubeチャンネルでは生放送を中心にトークや歌ってみたなどの動画を投稿しています。
・花咲みやび
花咲みやびは2019年6月8日より活動しているホロライブプロダクション所属の男性VTuberです。主にトーク配信やゲーム実況配信などを行っています。
YouTubeのチャンネル登録者数は14.3万人(2023年9月現在)です。
VTuberが企業案件に起用される理由
VTuberが企業案件に起用されやすい理由はいくつかあります。例えば、YouTuberをはじめとする他のインフルエンサーよりも費用が安い点も理由の1つです。他にも、VTuberならではの理由が含まれています。
トラブルやスキャンダルのリスクが少ない
VTuberはいわゆる「中の人」が秘密である場合がほとんどです。多くの有名YouTuberは顔出しで活動しています。顔出しにはスキャンダルや炎上のリスクが常につきまとうでしょう。
加えて、YouTuberに「動画のためにトラブルを起こす」イメージをもつ人も多いといえます。YouTuberの起用に慎重な姿勢を示す企業も少なくありません。
VTuberは、生身のYouTuberと比べてトラブルやスキャンダルを起こすリスクが低い点が魅力です。
CGならではのPRができる
VTuberは2Dもしくは3Dのアバターを用います。デザインを企業PR向けに変更したり、イメージカラーを設定したりすることが容易です。CGならではのPR方法が選択できるでしょう。
有名YouTuberには、コンプライアンス的な制限があります。本人がNGとしている内容は依頼できません。VTuberは、生身のYouTuberよりも対応できる企画の幅が広くなります。
配信が多く視聴者と距離が近い
VTuberの活動の中心はライブ配信です。そのため、視聴者と普段から密接なコミュニケーションをとっています。視聴者との距離は、訴求力の強さやPRの効果向上につながります。
VTuberは、常にユーザー視点で活動し、ファンを増やす努力を欠かしません。また、VTuberの活動を日常的に見守っている視聴者は多くいます。
PRを依頼すると高い効果を得られる点がメリットです。
VTuberを企業案件で起用する時の費用
VTuberに企業案件を依頼するときの依頼料や経費の算定にはある程度の目安があります。ただし、内容や難易度によって多少上下することに気をつけましょう。
ここからは企業案件でVTuberの起用を考えている方に向けて、大まかな費用相場を紹介します。
登録者数をもとにした費用
YouTubeの登録者数を基準に依頼料を出す場合費用は「登録者数×10円〜15円」が相場です。登録者数が20万人のVTuberの場合、200万円から300万円が適正価格といえます。
登録者数をもとにした費用の算出は、YouTuberとVTuberで大きな差はありません。
再生数をもとにした費用
YouTubeチャンネルの再生回数を基準にする算定方法もあります。相場は、過去30日間の平均再生回数×10円〜20円です。
再生回数の基準が過去30日間である理由は、再生回数のかさ増し防止です。再生回数を増加させるサービスを提供する企業が存在します。過去30日間という制約は、VTuberの訴求力を正しく評価し、かさ増しを防ぐ効果があるといえるでしょう。
商品やサービス提供にかかる費用
VTuberに対して、自社の商品やサービスを提供し、動画内やライブ配信中に紹介してもらうというケースがあります。
この場合、報酬には提供する商品やサービスそのものも含まれますが、別途依頼費用がかかります。人気VTuberになればなるほど依頼費用は高額になる傾向です。
しかし、ナノインフルエンサーと呼ばれる登録者数1,000人から1万人程度のVTuberの場合は、商品提供のみで引き受けてもらえる可能性があります。ナノインフルエンサーの中にはコアなファンがついていて、訴求効果が高い人もいるため、交渉する価値はあります。
動画の作成にかかる費用
PR広告動画は、VTuberが制作します。企業案件の依頼には、動画の製作費用も含まれるでしょう。
費用はVTuberの動画制作スキルによって変わります。一般的な費用は1本あたり20万円から70万円です。2Dのキャラクターの場合は30万円前後、3Dの場合は60万円前後が多いといえます。
個人で動画制作しているVTuberより、外注しているVTuberの方が費用は高くなる点に注意しましょう。
VTuberを企業案件で起用する方法
VTuberに初めて企業案件を依頼するとき、どのように依頼すれば良いかわからないという方もいるでしょう。ここからは、VTuberの起用方法を紹介します
会社でオリジナルのVTuberを立ち上げる
オリジナルのVTuber立ち上げもひとつの手段です。VTuberの立ち上げにはそれほど経費がかかりません。
ただし、自社で立ち上げたVTuberがPR効果を持てるだけの視聴者の支持を得るまでには時間と手間が必要です。社内で「中の人」を選定するときは、VTuberへの理解と経験が求められます。
そのため、難易度が高い方法といえるでしょう。
VTuber・所属事務所に問い合わせる
主な起用方法として、個人のVTuberや所属事務所への問い合わせがあげられるでしょう。
所属事務所は、VTuberの案件獲得や仕事管理を行っています。案件へのアドバイスや効果分析のサポートが得られるかもしれません。VTuberを活用したマーケティングの知見や成功事例など、さまざまな情報が得られる点もメリットです。
個人で活動しているVTuberに直接問い合わせる場合、効果分析や選定は自社で行います。
キャスティング会社を活用する
自社のPR活動にマッチするVTuberの選定作業は容易ではありません。選定に時間や手間をかけられないときは、キャスティング会社への依頼がおすすめです。
VTuberの取り扱いがある会社に依頼すれば、PRの条件に適したVTuberの提案を行ってくれます。また、条件交渉や契約書締結に関してもサポートをしてもらえるでしょう。
VTuberによるPRをスムーズに行いたい際は、ノウハウを持ったキャスティング会社への依頼を検討しましょう。
企業案件を依頼するVTuberの選び方
VTuber選びは、マーケティングの成否を左右します。外注に任せることも1つの手段です。しかし、今後もVTuberによるPRをする場合、自社でノウハウを獲得すると今後が楽になるでしょう。
好感度で選ぶ
VTuberの評価基準としてチャンネル登録者数や再生回数があります。それだけでなく、好感度も重要な指標です。
VTuberの好感度は、ライブ配信での視聴者とのやり取りや動画の内容を見て判断できます。時間はかかりますが、内容や視聴者との交流を観察して見極めましょう。
視聴者や視聴回数が多くても、「中の人」が挑発的な言動をしている、炎上商法的な活動をしているときはPRの依頼は避けてください。
自社のイメージとの一致度で選ぶ
自社のイメージとの一致度を見極めた上で依頼すれば、PR効果が高まるでしょう。
VTuberはアバターを用いるため、キャラクターの個性が際立ちます。企業のイメージとキャラクターの個性が合わない場合、企業イメージを損ねる恐れがあるでしょう。
商品やサービスとの親和性で選ぶ
自社イメージだけでなく、PRしたい商品やサービスとVTuberとの親和性も重要です。
VTuberのキャラクター性が商品のイメージと合わない可能性があります。例えば、落ち着いたモノトーンを基調としたファッションのPRに、コミカルなVTuberの起用は避けた方がよいでしょう。
VTuberとの企業案件事例
VTuberとの企業案件事例をご紹介します。「VTuberへ案件の依頼を検討しているがイメージがわかない」という方もいるでしょう。事例を知ると、VTuberによるPR案件のイメージをつかめます。
壱百満天原サロメ×ヤクルト
本CMは、女優の内田有紀さんがヨーグルト「ソフール」を紹介する内容です。
VTuberの壱百満天原サロメさんは声だけの出演ながら、特徴あるお嬢様口調で内田さんに話しかけています。「おヨーグルトですわ」という聞き慣れないフレーズに対して、内田さんが思わず笑うシーンが印象的です。最後のシーンでは内田さんも「ですわ」と発言しています。
VTuberとしての存在感が見事に表現されたCMです。
白銀ノエル×天鷹酒造
VTuberグループ「ホロライブ」と天鷹酒造のコラボは、企業側のX(旧Twitter)での呼びかけに対する白銀ノエルの反応で実現したといえます。
白銀ノエルの「私、コラボに本気です」というポストににさまざまなVTuberが反応し、1万いいねを集めました。大きな反響がコラボ商品開発につながった事例です。
Floraコラボと題されたコラボでは、白銀ノエルが好きな花「百合」を日本酒で表現した商品が開発されました。
まとめ
VTuberは、リスクが少なく、視聴者との親和性が得やすいインフルエンサーです。今後はPR活動での起用が増えるでしょう。
弊社wonderXは、インフルエンサーのキャスティングを主軸にSNSプロモーションのサポートをしています。SNSで活躍するインフルエンサーからVTuber・YouTuber・タレントまでさまざまなインフルエンサーのキャスティングが可能です。VTuberの起用をお考えの方はぜひご相談ください。
株式会社wonderXの特徴
- 最短1日でVTuberの初回提案
- VTuber、YouTuberだけでなく、インフルエンサー、タレント、芸能人、などさまざまなキャストの紹介が可能
- Instagram、YouTube、X(旧Twitter)、TikTokなど各種SNSに対応
- キャスティングだけでなく、企画立ち上げから実行、改善点の洗い出しなど一貫したサポートが可能
- マイクロインフルエンサーからトップインフルエンサーまで幅広く紹介が可能
VTuberのキャスティングを検討する際には、弊社にご相談ください。
(参考: 『wonderX inc.』)