広告に有名人を起用するとき、どのような手順を踏めばよいのかが分からない方もいるのではないでしょうか。出演の依頼から完成までの流れ、必要な費用などを把握しておくと、スムーズな広告の制作が可能です。
そこでこの記事では、有名人をキャスティングする際の流れやポイントを紹介します。
※目次※
- 広告に有名人を起用する利点
- 有名人を広告に起用する場面
- 有名人に広告の出演依頼をする方法
- 起用から広告完成までの流れ
- 広告に有名人を起用する際の注意点
- 広告に有名人を起用する際の費用
- 効果的な広告を制作するポイント
- 【事例】広告に起用されている有名人
- まとめ
広告に有名人を起用する利点
顧客に広告を覚えてもらうことは、マーケティングにおいて重要です。広告を視聴した顧客が商品やサービスを意識し、認知度の向上を狙えます。
また、広告に有名人を起用すると顧客から注目されやすくなるでしょう。売上や商品の開発によい影響を与えるため、起用を検討してみることがおすすめです。
商品・会社の認知度向上
広告に有名人を起用すると、それをきっかけに会社や商品を知らなかった人にも意識してもらいやすくなります。また、起用した有名人のファンが有名人のPR活動を追ううちに広告を認知してもらえることもあるため、商品・サービスの周知に効果的です。
広告に同じタレントを繰り返し起用すると情報が紐づき、覚えてもらいやすくなります。効率的にブランドの認知度を高めたいときは、有名人を広告に起用してみましょう。
ブランドイメージへの影響
商品・サービスのイメージに合った有名人を起用すると、使用感の想像をしやすくなります。化粧品の広告なら普段から美容情報を発信している人、ファミリー向けの商品なら家族で活動している人、のように商品・サービスの内容に応じて起用する人を選びましょう。
長期間にわたって同じ有名人を広告塔として起用すると、有名人のイメージが商品・サービスのイメージにつながります。したがって、好感度の高いタレントを起用することが望ましいでしょう。
売上の向上
同じような2つの商品から1つを選ぶのであれば、好きなほう、もしくは知っている有名人が広告している商品を買う人は多いでしょう。
売上が伸び悩んだときにやるべきことは、広告内容の見直しです。企業のイメージに合う有名人を起用すれば、顧客からの印象が向上して売上げによい影響をもたらします。新しい客層を取り込みたいときにも効果的です。
従業員のモチベーション向上
有名人を起用した広告が成功すれば売上やブランドのイメージが向上し、従業員の士気も高くなります。タレントを広告に起用して業績が上昇すると給与に反映されたり、作業の効率化に役立つシステムに投資されたりするためです。
労働環境が改善されれば、売上の向上を実現するサイクルが構築されるでしょう。また、効果的な広告が制作されると今後どのようなマーケティングをすべきかが明確になるため、新商品や新たな広告の制作がスムーズになります。
有名人を広告に起用する場面
近年、インターネットやSNSの普及により、有名人を起用した広告がさまざまな場所で見られます。
広告に有名人を起用する場面には、以下のようなシーンが挙げられるでしょう。
- 宣伝用の映像
- テレビや動画サイトで流すCM
- ポスターやチラシなど紙の広告
- SNSマーケティング
- イベントへの出演
商品・ブランドへのイメージのほか、映像のときは演技力、SNSマーケティングのときはフォロワー数など、媒体に適した長所を持つ有名人を起用することがおすすめです。
有名人に広告の出演依頼をする方法
キャスティング会社への依頼は、よく利用されている方法です。一括で出演料を払い、期限付きでタレントと契約を結びます。
芸能事務所と交渉する場合は、仲介業者に頼らず直接の依頼が可能です。仲介手数料を取られないことが利点ですが、交渉や事務処理などの手間がかかります。
そのほかの方法としてメジャーな形式は、タレントサブスクリプションサービスを使う方法です。決められた金額を払い一定期間タレントと契約を結んで出演してもらえるうえ、事務処理を肩代わりしてもらえます。
起用から広告完成までの流れ
広告に有名人を起用するときは、まずキャスティングの目的や広告の方針・予算を決めます。質のよい広告を制作するためには、企画を発案する段階で広告の内容についてよく精査しておくことが重要です。
次に、広告の内容や予算、顧客に与えたいイメージをもとに起用する有名人の候補を絞ります。キャスティング会社に依頼する場合、候補となる有名人の選出を申し入れることが可能です。
最後に所属事務所と交渉し、契約が成立したら広告の制作を開始します。
広告に有名人を起用する際の注意点
広告に有名人を起用できれば必ず売上が上がるわけではありません。予算内で効果的な広告を制作するためには、守るべき注意点がいくつかあります。避けた方がよいポイントをキャスティングの前に把握し、効果的な広告を作りましょう。
有名な芸能人ほど費用がかかる
有名な芸能人やタレントを起用すると、キャスティング費用が高くなります。キャスティング費用のほか、制作費や交通費など、さまざまな経費も必要です。また、スタイリスト・ヘアメイク・スタジオ費・カメラマン・機材・衣装代など、企画によっては更に必要になることがあります。起用にかかる費用を事前に見積り、予算を超えないようにしましょう。
競合他社との被りを避ける必要がある
同じ業界の会社同士は広告に求めるイメージが被りやすく、ファン層の近い芸能人を起用するケースが多々あります。
同業他社間でキャスティングが被ると、広告の効果は薄くなります。そのため、ほかの会社の広告におけるキャスティングの傾向を把握しておくことが重要です。意外性のあるキャスティングは他社と被らず、広告においてよい方向に働く場合もあります。
起用した有名人のイメージが商品に影響する
商品の印象に合った有名人を起用することがおすすめです。広告に有名人を起用すると、出演者のイメージが商品やブランドのイメージに影響します。また、起用した人物に不祥事や炎上があると、引きずられる形で商品の印象も悪くなるでしょう。
過去に危うい発言をしたり、炎上したりした経歴がないかを綿密に調査すること、また炎上のリスクが高い人の起用は避けることが重要です。商品だけではなく企業全体に対して、リスクの管理ができない印象を持たれる可能性があります。
広告に有名人を起用する際の費用
タレントのジャンルや人気によって、キャスティング費用は大きく異なります。
芸人・タレント・アイドル・モデルなどは、800万円〜2,000万円程と大きな幅があります。人気の高い人であれば、どのジャンルでもおおよそ2,000万円〜4,000万円はかかるでしょう。また、大御所タレントや人気アーティストの場合は、3,000万円〜5,000万円程はかかるともいわれています。
メジャーな有名人は高い費用がかかりますが、その分幅広い層へアピールできます。
効果的な広告を制作するポイント
広告を制作する前に、気を付けておくべきポイントを確認しておきましょう。広告の制作時において、注目する点はキャスティングだけではありません。広告の方針を事前に決めておくことで制作がスムーズに進みます。
広告イメージを細かく決めておく
広告のための撮影を始める前に、スタッフやキャストの間でPRの目的やイメージを摺り合わせておきましょう。起用したタレントの持つイメージを強調する方法が一般的ですが、ギャップを活用した意外性で表現する方法もあります。
キャスティングの前から広告のイメージが決まっていれば、キャスティング会社に内容を詳しく伝えましょう。ノウハウを活かし、こちらが伝えたイメージに合う外見、または演技力を持つキャストを選んでもらえます。
SNSを活用する
Web広告やSNSでの宣伝を取り入れると、若い層へのPRに効果的です。SNSに公式アカウントを設立したり、広告専用のサイトを設けてPR映像を公開したりすると、インターネット上で情報が拡散されます。
近年はテレビよりもパソコンやスマートフォンで情報を得る人が多いため、インターネット上での広告は知名度の向上に欠かせません。商品やブランドのネームバリューを高めたいときは、インターネットを活用しましょう。SNSアカウントに掲載する画像や文章に個性を出すことも効果的です。
製品に合う有名人を起用する
一目で商品のセールスポイントや使用感の分かる広告は購買意欲を高められ、商品をはじめて目にする人でも買いたいと思わせられます。広告に有名人を起用するときは、製品のジャンルやイメージに合うキャストを起用しましょう。商品を使用したときのイメージや、購入のメリットを分かりやすく演出できます。
メインターゲットが共感しやすいようにするため、購入してほしい層と年齢や体型の近い有名人に出演してもらうことも効果的です。
【事例】広告に起用されている有名人
日常生活では、看板・テレビCM・Webサイト・SNSなど、有名人を起用している広告を多く見かけます。頻繁に起用されている有名人は印象に残りやすく、広い世代への意識づけに効果的です。
ここからは、広告によく起用されている有名人を紹介します。
イチロー
広告に出演する有名人といえば、俳優やモデルを思い浮かべる人が多いでしょう。また、スポーツ選手が出演している広告もしばしば見受けられます。よく起用されているスポーツ選手といえば、野球選手のイチローさんです。
栄養ドリンクや野球ゲームなどのスポーツ選手らしい製品の広告だけではなく、ビールのCMや証券会社の広告などにも起用されています。世界で活躍するスポーツ選手は広い世代から知名度が高いため、広告に向いているといえるでしょう。
芦田愛菜
芦田愛菜さんはCM出演数トップを誇る芸能人の1人です。子役として活躍した後、現在でも人気女優としてさまざまな番組や広告で目にします。携帯会社の家族向けプランのCMや就活サイトなど、若者に向けた広告でよく見られる印象です。
一方で、損害保険や車、家電など年齢に関係のない商品・サービスのCMにも広く出演しています。子役出身のため芸歴が長く、幅広い世代から好感度を得ているため、さまざまな広告に起用されているといえるでしょう。
ロンドンブーツ田村淳
近年は、お笑い芸人が広告に出演することも増えています。お笑い芸人はよく通る声の人が多く、コミカルな演技もできるため短い時間で印象付けるCMに最適です。定番のネタを盛り込んで作れば、子どもにも分かりやすい広告ができます。
ロンドンブーツの田村淳さんは、さまざまな広告に出演しているお笑い芸人の1人です。飲料やお菓子など、幅広い広告に出演しています。映画の広告にも多く起用されており、若い層にとっても印象的なキャストです。
まとめ
広告に有名人を起用すると、ふだん商品を手に取らない人にも意識してもらうきっかけになります。近年増えている形式が、インフルエンサーを起用した広告です。
インフルエンサーを起用するとSNSで話題になりやすく、効率的な情報の拡散が可能です。広告にインフルエンサーの起用を検討しているときは、是非弊社へご相談ください。商品・サービスの内容やイメージに合うキャストを選出し、効果的な広告を制作するために助力します。
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（参考: 『wonderX inc.』）
