InstagramやX(旧Twitter)などのSNSは、スマートフォンの利用率拡大とともに人々の生活に浸透しました。それに伴い、SNSマーケティングは近年大きな注目を集めています。
SNSマーケティングの成功事例を知れば、SNSマーケティングの成功の秘訣がわかるでしょう。
今回の記事は、SNSマーケティングの成功事例と、ポイントや注意点を紹介します。
※目次※
SNSマーケティングとは
SNSマーケティングとは、SNSを活用するマーケティング手法のことです。
SNSは基本的に無料で利用できることと、高い拡散力が特徴です。うまく活用すれば認知向上や売上増加につながるでしょう。
SNSマーケティングの特徴
SNSによるマーケティングは、商品やサービスの認知拡大に優れている点が特徴として挙げられます。
SNS拡散力を活かせば、購買層に含まれない世代にも伝わり、新たな購買層を発掘できます。また、顧客との距離感が近いため、コミュニケーションをうまくとればファンの育成もできるでしょう。
InstagramにはShop機能が実装されているため、SNSでリーチしたユーザーがそのままSNS上で購入に至るという導線を作れます。
サービスの認知拡大やリーチ拡大だけでなく、商品の売上増加も狙えることがSNSマーケティングが注目されている理由です。
代表的なSNS
SNSマーケティングで活用される代表的なSNSは、Facebook・X(旧Twitter)・Instagram・LINEです。
Facebookの特徴
- 実名登録が前提のため、ターゲティングやセグメントをしやすいことが特徴
- 若年層の利用者数は少なく、30代から40代の利用者が多い
X(旧Twitter)の特徴
- テキストベースのコミュニケーションが中心のSNS
- 10代から20代が主要な利用者
- リポスト(リツイート)、いいねなど拡散性を高める機能が豊富
- 時事関連のツイートが多い
Instagramの特徴
- 画像中心の視覚重視のSNS
- おしゃれ感、高級感のある投稿が、ユーザーからの人気を集める
- 10代から20代の利用者数が多い
- 24時間限定公開のストーリーズ機能がある
LINEの特徴
- 拡散力で他のSNSに劣るものの、実用SNSとして約8,100万人ものユーザー数をほこるSNS
- 企業公式アカウントを開設できる
- 幅広い年代に利用されている
それぞれ特徴があるため、SNSマーケティングの手法にも違いが見られます。
(参考: 『総務省』)
SNSマーケティングの成功事例10例
SNSマーケティングの成功事例を学べば、SNSマーケティングを成功させるコツやアイデアをつかめます。成功事例は、自身のマーケティングスキルを高める絶好の機会です。
ここからは、SNSマーケティングの成功事例を10例ご紹介します。
KENZO|独自のセンスによるInstagram運用
KENZOは、スタイリッシュかつ独自の世界観を持った投稿が特徴です。Instagram公式アカウントで200万人を超えるフォロワーを獲得しています。
モデルを積極的に活用したスタイリッシュな画像はファッション雑誌のような高級感を感じさせるでしょう。独自の世界観とあいまってユーザーの購買意欲をかきたてます。
Instagramのショッピング機能で、自社のECサイトにおける購入誘導も成功の秘訣です。
JINS|積極的な運用でファン層拡大
JINSはX(旧Twitter)でフォロワーと積極的にコミュニケーションをとり、1年にUGC数を約4倍に成長させました。
また、LINEアカウントではクーポンを配布するキャンペーンを実施しています。LINEの特徴を利用して配信先をセグメントごとに分類している点が特徴です。コストを抑えつつ高い効果を得ました。
プロモーション実施後も、会員獲得数やクーポンの利用数まで細かくトラッキングし、顧客ロイヤルティを大きく向上させています。
オリオンビール|フォロワー20倍&売上50倍達成
沖縄県豊見城市に本社をおくオリオンビールは2020年4月からSNS施策を実施しています。
「#エア沖縄」や「#沖縄気分」などのハッシュタグを活用して沖縄ファンの興味を引く情報発信を行い、公式X(旧Twitter)のフォロワーを10万以上に増やしました。5月8日をゴーヤーの日とするなど、ユーザーの興味をひきつけるワードでマネジメントを活用している点も特徴です。
沖縄県内の飲食店を紹介するサイト「ちゅらグルメPlus」とコラボをしています。飲食店応援プロジェクトとして、テイクアウトやデリバリー実施店の情報を特集ページに掲載して、SNSで発信しました。
コクヨ|動画で商品の良さをアピール
文房具メーカーであるコクヨのInstagramのフォロワーは10万人以上です。動画を活用して、文房具の魅力を伝えています。
商品の紹介や特徴を画像やテキスト、動画の組み合わせで分かりやすく紹介している点が特徴です。画像やテキストだけでは伝わらない文房具の使用感などの細やかな情報を伝えています。
コクヨはユーザー目線のSNSマーケティングによりファンを増やし、商品の購買につなげています。
シャープ|元祖「中の人」でイメージアップ
X(旧Twitter)の公式アカウントは、どうしてもポスト(投稿)に宣伝っぽさが見えてしまいます。そのため、多くのユーザーは、公式アカウントのポストを読み飛ばしてしまいます。
SHARPの公式アカウントは、そうした問題を解決しました。SHARP公式アカウントの担当者は、自社の宣伝情報以外にも、日常のポストを数多く発信しています。
親近感が感じられるポストを織り交ぜることで、SHARPが発信するポストは注目されました。広告ポストにも注目させることができます。
シャトレーゼ|オーガニック運用で口コミ数が8倍
全国に店舗を持つ洋菓子メーカーのシャトレーゼは、2017年7月にX(旧Twitter)の公式アカウントをスタートさせました。そこから2年ほどでフォロワーを19万人にまで増やし、2023年9月時点で60万を超えています。
テキス トのみのUGC(ユーザーの投稿)が1.6倍になり、画像つきのUGCも11倍になっている点が注目すべきポイントです。リポストを含む口コミのポスト数は8倍にもなり、指名検索も大幅に増加しました。
X(旧Twitter)でのキャンペーン告知を行い、前年比4倍の売上に貢献しました。
SNS担当者は、広告的な内容よりも商品の魅力を伝えることに尽力しました。ユーザー目線の画像でエンゲージメント率を高めることや参加型のコンテンツ企画を意識して投稿しています。
ハーゲンダッツ|SNS総フォロワーが1,000万人超え
高級アイスクリームブランドとして知られているハーゲンダッツは、Facebook、Instagram、LINE、X(旧Twitter)の4つのSNSを全て活用しています。
Facebookではオフィシャルな雰囲気、Instagramではユーザーの目に楽しい洒落たコンテンツなど、各SNSの特色を活かした投稿が特徴です。Facebookでの投稿は、X(旧Twitter)よりもやや落ち着いた雰囲気、Instagramよりは気さくなイメージを出しています。LINEは企業アカウントをお知らせに使うことが一般的です。ハーゲンダッツでは月に1、2回程度キャンペーンや新商品情報を投稿し、ユーザーに販促的な印象を与えない工夫が見られます。
ミルボン|ライブコマースの活用でUGC拡大
ミルボンは、ヘアカラーやシャンプーを中心にヘアケア商材を販売する美容室専売品の総合メーカーです。
美容室に来店した個人の顧客向けに公式ECサービス「milbon:iD」を展開しています。利用するためには、対面カウンセリングを受ける必要があり、実際の店舗で説明を受けて店頭販売を受けると登録できる仕組みです。
それと並行して、X(旧Twitter)とInstagramで、ミルボン商品に関する投稿に関してリポスト(リツイート)やコメントを行い、ユーザーと積極的に交流をはかりました。また、ユーザーにとって有益な情報を発信することで、ECサービスへの登録者数を大幅に増加させました。
ローソン|X(旧Twitter)で売上が約5倍アップ
大手コンビニエンスストアであるローソンのX(旧Twitter)アカウントは、フォロワーが540万人います。コンビニのSNSマーケティングで最も成功しているといえるでしょう。
ローソンの強みであるスイーツの投稿を中心に、ハッシュタグにより反応を広げました。2017年にX(旧Twitter)社が発表した、「最も使われたハッシュタグ」ではローソン関連の内容が複数ランクインしています。
公式アカウントは情報発信だけではなく、ユーザーの反応を知るコミュニケーションツールとしても利用可能です。ローソンは、新サービス導入前にX(旧Twitter)の口コミやユーザーの反応を見てリアルな感想を引き出しています。
伊藤久右衛門|SNSの特徴を活用した投稿が話題
天保3年創業のお茶屋、伊藤久右衛門は各SNSの特徴を活用した投稿で話題となっています。
2012年にFacebookとX(旧Twitter)の運用を開始しました。最初の1年は毎日投稿を行い、抹茶スイーツを好むファンを集めた点が特徴です。
Facebookはエンゲージメント率を重視し2014年時点でのエンゲージメント率は約10%と日本で3位となりました。X(旧Twitter)は、サブカルチャーに寄せた「ネタになる」呟きを行いました。中小企業でありながら1年で1万人以上にフォローされています。
現在ではInstagram、LINEの運用も行っており、ユーザーがメリットを感じる情報が中心です。
SNSを成功させるポイント
SNSマーケティングの成功事例には、SNSを成功させるポイントが多く含まれています。本章では、SNSマーケティングの成功ポイントを項目別に紹介します。
SNSマーケティングの最終目的を定める
SNSマーケティングを成功させるポイントとして、「マーケティングの最終目標を定める」ことがあげられます。
顧客ロイヤルティの向上を目的としたSNS運用と、数多くのユーザーに知ってもらうためのSNS運用ではやるべきことが異なります。
最終目的を定めると、最も適したSNSの選択が可能です。Instagram、Facebook、X(旧Twitter)、LINEはそれぞれ得意とする施策が異なります。最終目標を決定すると、どのSNSを主力とすべきかが浮かび上がるでしょう。
商品や顧客層に合うSNSを選ぶ
商品や顧客層に合うSNSを選ぶには、各SNSの特徴を把握することが重要です。
Facebookは40代から50代を主要な年代層としており、落ち着いた情報発信をすることに向いています。Instagramは20代から40代が主体で、おしゃれ感や華やかさのある投稿が重要です。X(旧Twitter)は10代から20代を主要層としており、エンターテインメント性の高い投稿が受け入れられます。LINEは全ての年代で幅広く使われているSNSです。
アカウントのコンセプトを事前に決める
SNSマーケティングの成功の秘訣は各SNSの特徴を活かすことです。そのためにはアカウントのコンセプトを事前に定める必要があります。
真面目系やおしゃれ系、面白系などのコンセプトを事前に決めておきましょう。そのコンセプトにあったSNSを選んでください。
コンセプトを好む人がフォロワーやファンとなります。UGC(ユーザーが自発的に投稿するコンテンツ)を呼び込めば、アカウントはより盛り上がるでしょう。
ユーザーにとって有益な情報を投稿する
ユーザーにとって有益な情報の発信は、SNSマーケティングのポイントです。
自社商品に関する有益な情報や、まだ知られていない情報を公開すると、アカウントのフォローに価値が生まれます。
自社商品に関係ない有益な情報も効果的です。SNSの拡散力で急速に認知が広がるケースもあるでしょう。
ユーザーと積極的に交流する
ユーザーとの交流は、SNSのもつ強みの1つです。SNSマーケティングを成功させるためには欠かせません。
商品やサービスに関する意見を定期的に募集し、ユーザーの意見を引き出しましょう。「中の人」を用意してユーザーと交流する施策を用いると、ユーザーに親近感を抱いてもらえます。SNSアカウントの発展につながるでしょう。
ユーザーとの交流にハッシュタグやリツイートなどのキャンペーンを絡めれば、より大きな効果を引き出せます。
影響力のあるインフルエンサーを起用する
影響力のあるインフルエンサーの起用が、SNSマーケティングでは効果を発揮します。
インフルエンサーを起用する場合は、自社の商品やサービスを実際に使っているか、自社のイメージに合う人物かどうか、商品やサービスのターゲット層に人気のある人物かなどを考慮しましょう。
Instagramではおしゃれで華やかな雰囲気のある人物が、X(旧Twitter)では話題が豊富でトークに定評のある人物が向いています。SNSの特徴に合わせた起用をしましょう。
まとめ
SNSマーケティングは、親近感を得る施策が効果的です。ユーザーによる自発的な参加や、楽しんで関われる施策を用意しましょう。
インフルエンサーの起用は、SNSマーケティングの効果をさらに高めます。
弊社wonderXは、インフルエンサーのキャスティングを中心に、SNSマーケティングを活用したPRプロモーションを多数手掛けています。SNSに合わせたインフルエンサーの起用を検討されている方は、ぜひお問合せください。
株式会社wonderXの特徴
- Instagram、YouTube、X(旧Twitter)、TikTokなど各種SNSマーケティングに対応
- インフルエンサー、タレント、芸能人、VTuber、YouTuberなどさまざまなキャストの紹介が可能
- キャスティング、企画立ち上げ、実施、レポーティング、改善と連続したサポートが可能
- 最短1日でインフルエンサーの初回提案
- 1~5万人前後のフォロワーを抱えているインフルエンサーから10万人以上のフォロワーがいるトップインフルエンサーまで幅広く紹介が可能
SNSマーケティングを検討する際には、弊社にご相談ください。
(参考: 『wonderX inc.』)